エルヴィン・トーマ氏のご紹介

 

 

世界に限らず日本でも森林再生は大きな問題になっていますが、
今後の日本の建築、林業、森林再生、地球温暖化に大きな希望となっている方をご紹介します。

 

「木とつきあう智恵」の著者であるエルヴィン・トーマ(Erwin Thoma)氏です。

 

 

 

 

彼が建てる家は、接着剤や化学物質、釘も一切使用しない木材だけで造られており、
アレルギーや喘息など化学物質から引き起こされる有害なものからの影響を
一切受けることがなく安全に過ごすことが出来ます。

 

木の特性を活かし、断熱性、気密性、放射線遮蔽、防音効果、耐火性能、耐震性の全てにおいて
(現在建築で使われているどの素材よりも)最高値を取得されており、
日本の宮大工が手掛ける建築のように修繕していくことで、最低でも100年以上、
何世代もそのまた何世代も1000年以上住むことが可能です


日本の古くからある神社仏閣のつくりに近いものがありますが、耐火性、断熱性、防音などにおいて
それ以上と言えると思います。

なぜならそこには長きに渡って受け継がれてきた伝統と現代の技術が組み合わされてより進化したものになっているからです。

 

現在ではホテル、病院といった大きな施設も建設されており、病院で懸念される衛生面などの問題や
これまで解明出来ていなかったことなどが研究者や大学の支援を得て実験と検証でクリアになっています。

 

これから益々温暖化が進む時代になってもエアコンやヒーターが不要で湿気が多い梅雨時であっても
年間通して快適に過ごすことができる空間。

それは私たちを悩ませている電気、ガス、灯油などのエネルギーを最小限に抑えることも可能となり、
個人の家のみならず企業においても大きなメリットに繋がることでしょう。

 

 

 


私たちは森林を訪れることで心が癒されたり体が元気になったりしますが、そこには木の神秘的な力が働いています。

人間の体を正常な状態に戻してくれる、治癒力が正常に働くように戻してくれることが実験で解明されています。

それはつまり寿命を延ばすことにもなりうるということです。

 

 

また家は住まなくなった時、やがて産業廃棄物として捨てることになります。
接着剤や化学物質が使われた建築物というのは、解体においても大きな手間となりますが、
木の素材だけで造られている建築物は木に戻す(木材として利用)ことも、
その資材を別の建築物として再利用することも可能なのです。

 

 

 


トーマ氏は、現在(2025年)世界に3000以上の木造建築の建築プロジェクトを遂行されており、
2025年9月に日本・オーストリア両政府が主催するシンポジウムに招待されました。

日本の建築業界の多くの方々と連携されていくことになれば、今後の日本の建築、林業、森林再生、
地球温暖化対策においても大きな変化をもたらせてくれることになります。